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父のお仏壇 ~うさぎさんの終活日記~


早いもので、家を売りに出してから1ヶ月。まだ買手は見つかっていませんが、少しずつ荷物の整理を始めました。

今年の異常な酷暑が続く中、引き出しの整理や書類の整理などクーラーの効いた部屋での作業ですが、それでも汗が出てきます。あの時は・・・などと片付けながら、思い出しながらテレビを見たりしながらですので、なかなか進みません。15年程前、なんでも作る事が好きでしたので「糸のこ木工教室」に通い木製の蓋つきゴミ箱、傘立て、ミニラックなど数点を作った後、家具職人の先生から大きな物を作っても良いよと言われ、引き出し付のシューズボックスを創りました。巾150㎝高さ90㎝奥行40㎝の素人の手作りにしては大きい物です。ただ、伊豆高原の物件を見ると玄関には作り付けのシューズボックスがもれなくついています。でも、3ヶ月くらいかけて苦労して作った物ですので、どうしても持って行きたいものの一つです。中の棚を新しくして、靴でなくても物入れとして使う事もできますので主人も了解してくれました。どれだけの荷物が持っていけるのか、優先順位をつけて処分を考えなくてはいけません。

父が亡くなった時に、それなりの大きなお仏壇を購入しました。当時としては普通のサイズだったと思います。黒檀で恐ろしく重いです。私としては、いずれは養子に入った主人が受け継ぐものですが今はまだ母が元気にしていますので当然母が新居に持って行くものだと考えていたのですが、母の考えは違いました。どうせ、私が死んだら持って行かなくちゃいけないのだから・・・と、私はこんな大きなものは持っていけないとの事でした。一般常識がどうのと言うつもりはありませんが、どうも釈然としません。

でも、それならお精抜きをして頂いてお仏壇本体は処分をし、遺骨や位牌を持って伊豆で手元供養しようと主人と意見が一致しました。お仏壇は中古の需要がほとんどありませんので、買取りをしてくれる業者さんはありません。売る方も気が引けますよね。代々受け継がれるものとして丈夫で立派なものがたくさん創られていましたが、現在は受け継ぐ人がいなかったり住宅事情などで処分したり、小さなお仏壇に買い替えたりする人が増えつつあるようです。私は、今のお仏壇を持って行きたくないわけではなく、子供たちの負担にならない形で残した方が良いのかなと考えています。今のお仏壇は高額で物も良く、処分をするには勿体ない気持ちでいっぱいですが、今後の供養の形、お寺さまとのお付き合いの事などを考えるとやはり息子たちには重荷だろうと考えてしまいます。

亡き父にはとても申し訳ない気持ちと、伊豆は海が近く魚釣りが好きだった父は喜んでくれるのかもと思ったりしています。海岸からの散骨はできませんが、海の見える家が見つかるように願っています。

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