お念珠の珠の数は108が基本と言われ、除夜の鐘を百八撞くのと同じで人間の限りない欲望と執着の量を表します。それと同時に百八の諸仏、諸菩薩の姿でもあります。煩悩の中にはきよらかに光輝く仏性が潜んでいます。その光を、念仏や題目や真言という息を吹きかけながら、信仰という布で磨き上げます。
珠と珠とを繋いでいる糸は貫線、縄線、中通しとも呼ばれ、観音様の大慈悲心を表しています。
私たち一人ひとりを仏さまと結びつけている糸であり、仏果を得るまで一筋に精進することを意味しています。
二連の正式な数珠は宗派によって別れていますが、全宗派に使える略式数珠の場合は色の決まりは特になく、基本的にはどんな色でも構いません。
ただし、東海や北陸地方では、葬儀には色の付かない珠に房は白、法事には色の付いた珠で房も色物と使い分けてるそうです。